”人と建物の風景を描く”と題し、自作の風景画を作品集にしました。
油絵とアクリル画で構成しています。
人と建物が合わさると、絵画にドラマが生まれます。
観る人の感性や経験で、さまざまなドラマが生まれると素敵ですね。
そんな絵を描けるよう頑張っています。
ご覧いただくと、嬉しいです。
「福家佳則」風景画作品集
”人と建物の風景を描く”
最近、私はこんなことを思っています。
「例え観光スポットであっても、自らの感性で風景や情景を見出し、写真をそのまま模写するだけでなく、絵に自らの想い・物語を込めたい。そして観る人の感性で自由に感じ取ってもらいたい。」
そんな思いもあって、最近は建物や自然の風景だけでなく、『人の入った風景』を良く描くようになっています。
というのも、人が入った方が物語を表現しやすいように思うからです。
写真家ソール・ライターはいつも散歩する街角にある「人と建物」の風景から、独自の素晴らしい感性で物語を切り取っています。
実際には計画的に配置されたものも多いようですが‥。
一枚の写真で物語を感じさせる最高の芸術家の一人です。
ただ、日本画の風景画家・東山魁夷は絵に人を全く(多分)描いていません。
魁夷の絵は、建物や自然の風景だけで物語を感じさせています。白馬を入れた絵もありますが、本人は稀な試みであると語っています。
二人の巨匠の域には遠いですが、少しずつ近づいて行きたいものです。
街と人の風景
最近は街の風景を良く描いています。
街は華やかですが、一方で寂しさや虚しさを感じさせてくれます。
絵のモティーフとして結構気に入っています。
高松市の商店街の風景
香川県は私の居住地なので、高松商店街を良く散歩します。
そんな時に見かけて気に入った風景をもとに描きました。
ソール・ライター的な感性で街を眺めていると、これまで何の興味もなかった風景が輝いて見えました。不思議なものです。
「高松の花屋さん」 油絵F10号
これは、「日本の自然を描く展」(自由部門)で佳作賞をもらった作品です。
ほぼ実景に近いですが、女性の服だけは、この雰囲気に溶け込むような色に変えています。
街の中のジャングルのような楽しい風景に惹かれました。
「高松のクリスタルドーム」 油絵P100号
高松商店街の中心にあるクリスタルドームと呼ばれる場所です。交差点部分をドーム状に覆っています。
柱などはブルーですが、思い切ってピンクにして街に出た時のなぜかウキウキする気分を表現してみました。
「高松のアーケード街」 油絵F30号
高松商店街は大半がアーケードで覆われており、その長さは日本一です。
早朝の雰囲気で描きました。
アメリカ村の風景
大阪・心斎橋
「人型街灯の街」 油絵F10号
心斎橋のアメリカ村は若者の街で知られています。
ここの魅力は点在する人型の街灯です。あちこちに合計50基の人型街灯がありますが、これらは2013〜2015年にアーティスト達によって新しくデザインされたものです。
一つ一つ違っている、個性的な街灯を見て歩くだけでも楽しめます。
この街に夜に出かけたことはありませんが、自分なりに想像を膨らませて描きました。
人が暮らす風景
駅のある風景
我が家は線路に面しており、駅にも近いので、窓から見た風景を描きました。
そんな風景を切り取っても、良い作品にできるようになると一人前なのでしょう。
まだまだですが。😂
「雨の日の駅」 油絵F10号
これは春の雨の日の風景です。
春の雨の日の物憂いけれども、何か安らぐ気持ちを描きました。
「日本の自然を描く展」(自由部門)に出品し、入選した作品です。
「夕暮れの駅」 油絵F4号
窓から見える、夕暮れ時の駅の風景です。
ここは瀬戸内海が近いので、夕焼けがとても綺麗なんです。
「今日も我が家に無事に帰った」という思いを表現してみました。
タイトルは「ただいま お疲れ様」にしました。
この作品はJAM展に入賞しました。本人は、入賞はまだ先かなと思っていましたが、審査員の評価に適合したようです。
歴史建物と人の風景
歴史建築にはいろんな方の過去の思い出が詰まっていますので、当地に行ってその存在に触れるだけでも多くを感じさせてくれています。
大変ありがたいモティーフではありますが、気をつけないと観光写真のような絵になりがちです。
明治・大正の風景
「大正の偕行社」(善通寺市)油絵F20号
この作品は地展という公募展に出品するべく描いたものです。地展優秀賞をいただきました。
地展は年に1回開催されており、毎回対象とする地区が変わるのですが、第37回は香川県善通寺市がテーマでした。
善通寺市は自宅から近いのですが、ほとんど訪れたことがなかったので、何度か取材して描きました。
この絵は偕行社という明治時代の建築物です。どちらかというとトップの方々の社交の場に使われていたようです。現在は、展示場などに利用されています。
窓からの風景が素敵でしたので、さらに大正ロマンをのせて絵にしました。
人以外は実景に近いです。素敵な場所でしょ。
「明治のベンガラの町・吹屋」(岡山県)アクリル画
中国山地の麓にある吹屋は、江戸から明治時代に銅とベンガラの生産で巨大な富を築いた豪商たちが作り上げた町です。
石州瓦の赤とベンガラで塗られた外面が統一感のある街並みを作っています。
きっとセンスの良い豪商だったのでしょう。🤗
旅先で見かけた女性にも入ってもらい、一人旅の雰囲気を出しました。
最後に
これらの絵と当地の風景とで動画を制作し、Youtueに投稿しています。そちらもご覧いただくと幸いです。
また、こんな感じで他にも自作絵画の作品集を当ブログに掲載しています。宜しかったら、そちらもご覧ください。ヨーロッパ編や古都編などもあります。