”夏の花を巡って風景画”油彩で月べつのカラフルな風景を描く

夏の花を巡って風景画・福家佳則

“夏の花を巡って風景画”・6作品を描きました。

夏といえば、真っ先に『木々の濃い緑色』と『空や海の群青色』を
イメージしませんか?

ですが、夏はひまわりやアジサイなどの『カラフルな花』の時期でもあります。

今回は、夏の花畑の風景とその風景画作品をご紹介します。

油彩で夏の花畑を描く
「福家佳則」風景画作品集

私はこれまで、花の風景を描くことは少なかったです。

どちらかといえば海や建物の風景を描いてきました。

ある時、何となく花の風景画を描き、いつものように絵をSNSで紹介しました。

すると、それを見た友人から想像以上に高い評価をもらい、嬉しさ半分、不思議な感覚でした。

ありがいことに、友人はその絵を買いたいとも言ってくれました。

ちなみに、この友人には『桜と梅の風景画』をそれぞれ1作品ずつ購入してもらっています。

それ以来、自分の絵について少し客観的に考えるようになりました。

当然のことかも知れませんが、必ずしも

『自分好みの絵』や『出来が良い作品』=『好まれる絵』

ではないのです。

一方、多くの絵描きは「絵を描くことで誰かに喜んでもらいたい」と願っているはずです。

そうである以上、絵描きは『好まれる絵』ということも意識せざるを得ないのです。

話は変わりますが、私は作品を公募展やグループ展に出品したり、積極的にSNSに投稿しています。

なぜなら、そういった場は私に良い学び・気づきの機会を与えてくれるからです。

ということで、最近は次のモティーフを描いています。

  • 花が咲く自然の風景
  • 訪れた各地の街の風景(日本やヨーロッパ)
夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

夏の花畑の風景と絵画作品

日本の夏は、初夏から梅雨時、そして盛夏を経て晩夏と移り変わっていきます。

それに応じて花の種類が変わっていきますが、それだけでなく、気候の違いによって景色の空気感も変わっていきます。

例えば、こんな風ではないでしょうか。

  • 新緑がまばゆい爽やかな初夏
  • 湿気の多い梅雨時
  • 蒸し暑く、日差しがきつい盛夏
  • ウロコ雲に覆われる晩夏

こんな空気感の違いを丁寧に絵に盛り込むと、さらに絵が魅力的になるはずです。

歌川広重や川瀬巴水の浮世絵は、そんな作品ばかりですね。

彼らの作品は、心の風景・情景と言われています。

広重と巴水については、こちらで取り上げています。

”歌川広重はこんな画家”なぜ人はその風景画に魅せられるのか

”版画家川瀬巴水”が東京20景にかけた思いとは!

それでは、作品をご紹介させてもらいますので、最後までお付き合いくださいね。

4月の花の風景 F6・加計呂麻島

加計呂麻島は鹿児島県・奄美大島の隣にある島です。

4月ですが、南の島ですので、夏の花として紹介させてもらいます。

奄美大島にも独特の自然が色こく残っていますが、ひと気の少ない加計呂麻島の方がより自然に近いような気がします。

加計呂麻島では、「ガジュマル」と「デイゴ」がおすすめです。

写真は、左が「デイゴ並木」、右が「ガジュマルの大木」です。

強い生命力を感じますね。

どちらも映画「男は辛いよ・寅次郎紅の花」の撮影地です。

山田洋次監督もさすがに良い場所に目をつけますね。

夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

この作品は「紅い花をつけたデイゴ」を描いたものです。

北面にあるデイゴ並木と違って、この木は南面にあるので、4月でもこんなに青々とした葉と紅い花をつけていました。

幹を体質顔料で盛り上げ、存在感を出しています。背景の山は思い切って紫で表現しました、

生命力を感じていただけましたでしょうか。

夏の花を巡って風景画・福家佳則
作品「デイゴの紅い花」F6

5月の花風景 F6 ・香川県志々島

5月の花には志々島の『マーガレット』を選びました。

香川県志々島は、かっては『花の島』と呼ばれるほどに、花の生産が盛んでした。

しかし、高齢化などで花栽培をやめ、『花の島』の面影はすっかりなくなっていました。

ところが、島のおばーちゃんが『かっての島の美しさを取り戻そう』と一念発起。

最近では、下のような美しい風景を楽しませてくれています。

夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

私が志々島を訪れたのは朝でしたが、絵では夕方の景色に変えて表現しました。

爽やかな初夏のイメージが出ていれば良いのですが。

絵の仲間から、花の影に使っている青色(シアン)が素敵ですねと言ってもらえました。

僭越ながら自信作なのですが、いかがでしょうか?😅

現在、もう1点・F30号も制作中です。

こちらには、花畑の世話をしているおばーちゃんも登場します。

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作品「初夏の志々島」F6

6月の花風景 F6 ・宇治市三室戸寺

6月の花はもちろん『アジサイ』です。

三室戸寺は京都府の宇治市にあり、『アジサイ寺』とも呼ばれています。

ここには5000坪の庭園があり、西洋アジサイや額アジサイなど約50種・20,000株ものアジサイが植えられています。

ちなみに、ハート形のアジサイを見かけると幸運が訪れるそうですよ。

庭園内では『杉の木がすっくと立つ姿』や『丸く剪定された緑のツツジ』も魅力です。

それらが、カラフルな花の美ををさらに際だたせています。

夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

アジサイの頃の三室戸寺を描きました。

ここを訪れた後、大原三千院にも行ってアジサイを鑑賞しましたが、三室戸寺の方が素敵でしたので、この絵を描きました。

最近の6月はすでに日差しがキツいので、訪問した日はジトジトした梅雨の日ではありませんでした。

なので、遠景を青白くしたり、近景の影の濃さを抑えたりして、本来の梅雨の時期になるように工夫しました。

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作品「アジサイ」F6

7月の花風景 SM ・香川県まんのう町

7月は、夏の花の代表である『ひまわり』にしました。

香川県まんのう町では6月下旬から7月中旬にかけて約100万本のひまわりが満開の時期を迎えます。

このあたりの農家さんが、1992年からひまわりの栽培を開始しました。

ひまわり油を採取し、それをドレッシングなどにしています。

「まんのうひまわりオイル」は2019年農林水産大臣賞を受賞したとのこと。

今では多くの農家さんが栽培されており、すっかり夏の風物になっています。

ひまわりの花が、一斉に太陽の方向に向いている姿は壮観です。

夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

ひまわりを描いたのは今回が初めてです。

盛夏ですので、影の濃さを意識して描きました。

小さいSMサイズ(227✖️158)に描いていますので、油彩では描きづらかったです。

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作品「ひまわり」SM

8月の花風景 F6 ・北海道富良野

8月は北海道の夏の花『ラベンダー』です。

赤紫の色合いが大変可憐で、好きな花です。

中でも富良野や美瑛のラベンダー畑は北海道の大地とマッチして本当に美しいです。

この辺りでは、あちらこちらでラベンダーを見ることができますよ。

夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

ここを実際に訪れたのは昼過ぎでしたが、夕暮れをイメージして描きました。

ところで、私はモノクロで描き切ってから色を載せるグリザイユ技法で描いています。

今回はモノクロを描き終わってもすぐに着色せずに、そのモノクロ絵を一旦写真にしました。

それをイラストアプリに取り込み、いろんな色を試しピンとくる色を見つけてから実際の着彩に移りました。

本人はかなり大胆に色合いを決めたつもりです。

いかがでしょうか?

夏の花を巡って風景画・福家佳則
作品「盛夏の富良野」F6

9月の花風景 SM ・北海道野付崎

9月の花は北海道の湿原にひっそりと咲いていた花です。

残念ながら名前がわかりません。ご容赦ください。

この花は知床半島近くの湿原で見かけました。

この湿原は、野付崎にあるボッコ沼という海水の湿原です。

知床を取材した後、何となく行き着いた所ですが、荒涼とした北海道の景色とカラフルな花の対比に惹かれました。

夏の花を巡って風景画・福家佳則 夏の花を巡って風景画・福家佳則

これも、小さいSMサイズ(227✖️158)に描いた作品です。

夏から秋に切り替わる前の不安定な空気感を意識して描きました。

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作品「晩夏のボッコ沼」SM

Youtubeにも投稿

これらの場所と作品をYoutubeでもいくつか紹介しています。

こちらもご覧ください。

グランfチャンネル

近いうちに、『夏の花畑』バージョンも投稿していますので、是非ともご覧ください。

最後に

最後まで作品を見ていただきありがとうございました。

夏の花の風景はいかがでしたか。

一つでも気に入っていただけると幸いです。

他にもたくさん描いていますので、是非ともこちらからご覧ください。

福家佳則・風景画作品集

また、いろんなカテゴリーのページがありますので、ホーム画面にも是非ともお立ち寄りください。

 

ABOUT US
グランFgranf1765
第二の人生に入り、軽い仕事をしながら、風景画を描いて過ごしています。現役の時に絵画を始めてから早10年以上になります。シニアや予備軍の方々に絵画の楽しみを知っていただき、人生の楽しみを共有できればとブログを始めました。