”歴史ある寺社の風景を油彩画に”と題し、関西から中・四国地方を巡って描いた最近の油彩画をまとめてみました。
どこも地域を代表する歴史ある寺社です。
訪れた時の感動を絵にしています。
ご覧いただいて、一つでも気に入ってもらえる作品があれば、幸いです。
『福家佳則』風景画作品集・歴史ある寺社
偉大な日本画の風景画家『東山魁夷』は、次の言葉を残しています。
「絵画は想像によっても出来上がるものでありますが、しかし自然の形を借りて表現する以上、もっとも良い状態の自然を見なければ、なかなか最後の仕上げの自分の感激をもち続けるということは難しいものであります。」
そして、このようにも。
「私は清澄な風景を描きたいと思っている。汚染された、荒らされた風景が人間の心の救いであるはずがない。」
私は、魁夷のこの言葉が好きです。確かにそうだなと思います。
長い間大切に保存されてきた寺社の建物や庭園、自然は、まさに魁夷の言葉にふさわしい風景だと思います。
その美しさに感動できる人でありたいですね。
こんな作品を描きました
関西から中・四国地方を巡った時に感動した風景を絵にしました。
全て油彩画の作品です。
作品サイズがわからないという方がおられましたので、参考までに記載しておきます。
・F30 : 910✖️727、F20 : 727✖️606
・F6 : 410✖️318 、F4 : 410✖️318
・SM : 227✖️158 、F0 : 180✖️140
京都・大原三千院 F0
ここは、京都の北の山裾に位置します。
苔むした庭園が大変美しい寺です。
客殿で一息ついていると、世俗の全てを忘れてしまうような感覚を味わえます。
F0号(180✖️140)という、ハガキに近いサイズに描きました。
熊野・青岸渡寺 F4
(せいがんと)
熊野那智大社から神仏分離されてできた寺です。
那智大社は派手な朱色に塗られていますが、こちらはご覧のように素朴な佇まいです。
私はこちらの方に魅せられました。
修験者の地であった熊野らしい感じがしました。
熊野・速玉大社 SM
(はやたま)
熊野三山の一つ・速玉大社
強烈だけど優しい朱色に感動しました。
この時は曇り空でしたが、雨上がりの清々しい気分を味わえました。
尾道・艮神社 F20
(うしとら)
9世紀に創建された市内最古の神社です。
樹齢900年とも言われるクスノキの4株の大木と社殿の風合いに魅せられました。
尾道はかってから港交易で栄えた町であったため、素晴らしい社寺がたくさん建立され、残されています。
尾道・西國寺 F6
(さいごく)
尾道には七佛巡りという寺巡りがあります。
どの寺も山裾や山の中腹にあり、このように尾道市街と湾の風景が迎えてくれます。
歩いて巡るのは結構きつかったですが、美しい風景が疲れを癒してくれました。
是非とも一度、七佛巡りを!
尾道・浄土寺 SM
(じょうど)
艮神社のところで、
『尾道はかってから港交易で栄えた町であったため、素晴らしい社寺がたくさん建立され、残されています』
と書きましたが、ここの伽藍はご覧のように特に立派で驚きました。
愛媛・石鎚神社 F30
(いしづち)
石鎚山は高さ1982mで、四国で最も高い山です。緩やかな四国にありますが、大変険しい山です。
石鎚山は古くから山岳信仰の霊山でした。
石鎚山の中腹にある『中宮・成就社』には、石鎚山への登山口としての『神門』があります。
石鎚山登山の厳しさを感じさせてくれる神門でした。
四国88ヶ所巡り F4
四国88ヶ所巡りは有名ですね。
中には質素な寺もありますが、意外に立派な寺が多くて驚きます。
白装束を着て寺を巡り、お経をあげると、身が引き締まる気分です。
ここは、納経所といって、お参りを終えた後で御朱印をもらう場所です。
一休みして、さあ次へという感じでしょうか。
最後に
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
寺社の風景画はいかがでしたでしょうか。
どれか気に入ってもらえたでしょうか。
私の好きなモティーフの一つです。
こちらでは、「風景画の旅」と題して、各地の風景と自作絵画を紹介しています。
また、こちらでは他の作品を取り上げています。
よかったら、お立ち寄りください。