”油彩で乗り物を描く”と題し、自作の風景画で構成しています。
乗り物が入った風景画は魅力的ですが、乗り物の構造が複雑で描くのが面倒です。
しかし、乗り物は風景画に生活感などを与えてくれます。
「乗り物と風景画」について、プロ・中西繁さんの教えを引用しました。
「福家佳則」風景画作品集 乗り物編
乗り物などの機械類は姿・形に細かい特徴があります。それが、魅力でもあります。
しかし、風景画では普通、乗り物は小さい絵になるので描き切れるものでもありません。実際、細かく描くのも大変です。
しかし、特徴が正しく表現されていないと、それらしさが伝わりません。
面倒なので、乗り物を外そうと思ったこともあります。
プロの画家「中西繁さん」は乗り物をどのように捉えて、描いているのでしょうか。
”油彩で乗り物を描く”ポイント
油彩画家・中西繁さんは素敵な街の風景をたくさん描いています。
中西さんは自動車や自転車を絵の小道具と捉えており、次のような考えで積極的に取り入れています。
- その街ならではの特徴的な乗り物を入れると、街のイメージを表現しやすい。
- 見どころの少ない風景に、バイクや自転車などを入れると生活感が出る。
そして、中西さんは「これらの小道具は風景画の点景にすぎないので、省略して描くことが大事。」とも述べています。
車、スクーター、自転車について、描き方のポイントを解説していましたので、少しご紹介します。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/08/鞆の浦-1.jpg)
車の描き方
- 車の窓とタイヤ、そして車体の下にできる影を黒や濃い青で描き、車体の色を塗る。それだけで車らしくなる。
- 車体を赤や青にすれば、絵の中でアクセントになる。
- 雨や夕暮れなら、ヘッドライトを黄色で描き込み、テールランプを赤で塗る。
- 夜なら、ヘッドライトに照らされた明るい路面にする。
スクーターの描き方
- 描くのは手間がかかりそうだが、ボディ、ハンドル。車輪、座席、ヘッドライトとパーツに分けて描けば難しくない。下書きをしておく。
- 車体の照りを明るい色で描き入れるとリアルになる。
自転車の描き方
- 自転車は線だけで描ける。車輪の細いスポークは描かなくて良い。
- 背景が暗ければ自転車を白を基調にして描く。背景が明るければタイヤを黒く、スポークには固有色をつけて描く。
- 直線は線引き棒を使って描く。
簡略しているけどリアル!そんな絵が理想のようです。
<<参考図書>>
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自作の風景画作品をご紹介
ここからは、自作の絵画をご紹介させていただきます。
ざっと眺めてもらえれば。
ただ、私の絵は少し描き過ぎているのかもしれません。
車やバイクを入れて描く
これまで街の風景を描くことが少なかったので、車を入れた絵は少ないです。
中西さんを見習って、生活感の溢れる絵を描きたいものです。
理髪店とバイク
高松の商店街にしゃれた理髪店があります。
お店の前にはかっこいい大型のバイクが置かれています。
750ccくらいでしょうか。
バイクは構造が複雑で結構面倒でした。😂
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/バイク1.jpg)
フェリー乗り場の乗り物
尾道と向島を結ぶフェリー乗り場の風景を描きました。
背景を白っぽくして明暗と彩度の対比を出すようにしました。
雨上がりの朝の活気や生活感が伝わればいいですが。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/08/IMG_2323.jpg)
古い家並みと車
ドイツ・ローテンブルクで見かけた家並みの風景です。
車を描くなら、かっこいい車でなく、古ぼけたトラックとか、バスがいいですね。
今度挑戦してみます。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/車1.jpg)
電車を入れて描く
私は「鉄ちゃん」ではありません。ただ、電車、特に路面電車・トラムが好きです。
仕事で広島、高知などを訪問した時には、トラムの写真をたくさん撮ってきます。
ただ、なかなか描きたいモティーフが見つからないです。上手に電車を入れて描きたいですね。
近日中に松山へ行くので、再度トライしてみます。
電車が走る山間の町
長野県の風景をいくつかミックスして描きました。
光が強くなり始めた朝の様子を描きました。
電車も細かい部分をどこまで描くのか悩みますね。遠近も表現する必要がありますし。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/電車2.jpg)
古い街とトラム
ドイツ・ヴェルツブルクの風景です。
カラフルなトラムと古い町並みが印象的でした。
街のイメージを表現するのにピッタリかなと思いました。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/電車3.jpg)
夕暮れの駅に電車
田舎にある駅の夕暮れの風景です。
夕焼けの色を少し鈍くして、もっと電車に目がいくようにすべきだったでしょうか。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/電車1.jpg)
船を入れて描く
船はどことなく郷愁を誘われるモティーフですね。
乗り物の中では最も多く描いています。
古い港とヨット
旧マルセイユ港の夕方の風景です。
豪華なヨットが湾内に所狭しと並んでいる風景に魅了されました。
ヨットが並んだ風景は表現が難しいですが、迫力がでます。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/船1.jpg)
のどかな港に漁船
福山市鞆の浦港の風景です。
ここは、ジブリ映画”崖の上のポニョ”のイメージに使われた場所だけあって、港の風景はどこか魅力的です。
船は割りに構造が単純なので描きやすいです。
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/舟2.jpg)
サンゴの海と遊覧船
石垣島の川平湾の風景です。
海がサンゴの死骸でエメラルド色に染まって見えました。
島の色が遠近を感じられずに面白くないですね。変えてみます。(笑)
![油彩で乗り物を描く](https://fukutoraku.com/wp-content/uploads/2022/07/船4.jpg)
最後に
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
中西さんの教えに従って、風景画に上手く乗り物を取り入れて行きたいものです。
他にも、自作の風景画を登録しています。
併せてご覧いただくと幸いです。花や四季の風景、外国の風景もあります。