”洋画部門で入賞”し、新たな気づきがあった!第22回さぬき市展

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会

”洋画部門で入賞”しましたので、その経験を載せました。

香川県さぬき市の公募展です。

さぬき市は小さな地方の市ですが、幅広い分野の美術展を20年以上続けています。

私は3回目の出品で、初の入賞でした。

入賞を目指して公募展に出品する方の参考になれば幸いです。

第22回さぬき市美術展覧会とは

さぬき市展とは、下のチラシにある通り、7つのカテゴリーに渡って公募され、3期に分けて開催される展覧会です。

このページを絵画展の開催に先駆けてupしますので、お近くの方、旅行で香川にお越しになる方は是非ともお立ち寄りください。

また、応募料金が2000円と格安の公募展ですので、県内の絵描きさんに次回の出品をおすすめします。

毎年8月頃に応募要領がNETに掲載されますので、詳しくはそちらで確認してください。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会

日本画・洋画・グラフィックデザイン
の展示会について

会場:21世紀館さんがわ

開催日:2/24(水)から3/3(日) 月曜休館 午前9時〜午後5時

入選作品数:日本画 10点 洋画 31点 グラフィックデザイン 7点

洋画部門制限:50号以下、モティーフは自由、一人1点

出品者資格など:香川県内在住の方

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会
さぬき市展の様子

入選率や作品レベル:

受付番号と入選数から推察するに、ほぼ全応募作品が展示されているようですが、過去に2回展覧会を拝見した私の経験では、決して見劣りするような作品はありませんでした。

本展は20回を超えて開催されており、だんだんと収斂されてきているのでしょう。

香川県展はやや入選するのが難しいですが、それと比べて遜色ないと感じています。

下のページで過去のさぬき市展を取り上げていますので、ご覧になると納得いただけると思います。

第20回さぬき市美術展覧会・洋画部門で入選、展覧会へ

さぬき市とは

さぬき市は高松市の東側に隣接する、4.5万人ほどの小さな市です。

2002年に大川郡の5つの町が合併してできました。

さぬき市展は今年で22回(コロナで1回中止)ということで、たぶん合併した時に発足したようです。

ちょうど、その前年の2001年4月に展示会場の『21世紀館さんがわ』が、芸術活動や生涯学習の拠点としてオープンしています。

私が知る限りですが、香川県内の自治体が主催する、このような大規模かつ充実した公募展は県展しかないはずです。

どういった経緯で始まったか知りませんが、素晴らしいことですね。

受賞された顔ぶれには、私同様、やや高齢の方も目につきました。

シニアの生きがいの場でもあるようです。

また応募者の大半がさぬき市在住の方のようで、市をあげての芸術活動に敬服します。

来年からは場所を変えて開催するようですが、続けて頂きたいと思います。

さぬき市には、こんなおすすめスポットがあります。

観光もおすすめです。

  • 紅葉が美しい『大窪寺(四国88箇所の最終の寺)』
  • 海辺の松林が美しい『津田の松原』
  • 四季の花を楽しめる『みろく自然公園』

参考まで!

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会
さぬきワイナリー

絵画部門の入賞作品

絵画部門では、前述の通り洋画部門と日本画部門、そしてグラフィックデザイン部門があります。

表彰式に出席して

洋画部門では、次の賞があり私は教育長賞でした。

  • さぬき市長賞 1名
  • さぬき市議会議長賞 1名
  • さぬき教育長賞 1名
  • 新人賞 1名
  • 奨励賞 3名

1/27(日)に表彰式があり、会場へ行ってきました。

この時に驚くことがありました。

なんと私のホームページの読者だとおっしゃる方から声をかけられたのです。

「福家さんのページを参考にさせてもらっています」なんて、嬉しいお言葉をいただきました。

洋画部門で新人賞を受賞された石原克幸さんで、絵画(油絵)を初めてまだ1年ほどだそうです。

1年で新人賞とは素晴らしいことと思いませんか。

そんな話をSNSにあげると、画家仲間から「私も福家さんの『おすすめ画家』のページを楽しみにしています」とのコメントをいただき、2度びっくり。

続けているとこんなこともあるのですね。

入賞での気づき

私が出品しました作品は、イタリア南部で見かけた丘の街の光景です。

F50号の油彩画作品です。

この作品は過去作で、画材をアクリルから油彩に変えて間もない頃の作品です。

なので、一旦アクリルで描ききった後に、油彩を再度のせた作品です。

また、今回の公募に際して少し手を加えています。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会
作品「丘の街」F50 油彩

当時、自分の絵の方向が見つからず悩みながら描いた作品ですが、今では私にとっての原点とも言える作品だと考えています。

それは、

  • 赤、黄、紫を好んで使う
    →現在は自分の個性の一つと捉えています
  • 歴史ある建物をモティーフにして、人の暮らしを表現する
    →現在は、それを現代的な感覚で捉えるようにしています

ということです。

この展覧会はそれに改めて気づかせてくれました。

自分の個性が徐々に磨かれていることに、審査員の方に気づいて頂いたのかもしれません。

審査員の方はこんなコメントをされています。

「古く歴史を感じる外国の街、夕焼けでピンクに染まっているのでしょうか?
 ピンクが絵に個性を与えています。
 複雑に築かれた建物が、上手く表現されています。」

この作品に関しては次のページでも取り上げています。

よかったらお立ち寄りください。

イタリア南部へ風景画の旅

ちなみに、下の作品は第19回(左)と20回(右)に出品した私の作品です。

残念ながら、入賞には及びませんでした。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会 洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会

話は変わりますが、

プロの方の中には、公募展に出してもあまり意味がないとおっしゃる方もおられます。

実際、公募展では、自分が良いと思っても残念ながら低く扱われたり、良いと思わない作品が思いがけず高く評価されることがあります。

審査員の好みもあるはずですし、展覧会の趣旨などによっても評価が違っているのかもしれません。

だけど、先に書きましたように、いつも気づきの機会を与えてくれるのも確かです。

なので、私は公募展を大事にしています。

しかしながら、最近は50号以上という大型作品主体の公募展から遠ざかりつつあります。

というのも、私は「お部屋に飾って楽しんでもらう」ことが一番の願いであり、画壇で評価されたいなど、全く考えていないからです。

日本のお部屋には6号くらいが好まれるようです。

なので最近は、JAM展などの小サイズの公募展に出品するようにしています。

洋画の入賞作品

頂いたパンフレットから入賞作品をピックアップさせてもらいました。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会 洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会

日本画の入賞作品

教育長賞の犬の作品に惹かれています。

私は日本画も好きなので、早く実物を見たいです。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会

グラフィックデザインの入賞作品

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会

展示風景と気になった作品の紹介

私が気になった作品を独断と偏見でコメントしていますので、何卒その旨お許しください。

洋画部門

六車和紀「古いアーケード街」委嘱

私もこんな風景を描きたいと思っていたところです。

カラフルですが、色彩が統一されているので、落ち着いた感じに見えますね。

ピンクの影色も素敵です。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会
作品「古いアーケード街」

高橋道子さん「百合のある静物」

左上から右下に流れる対角線構図に動きを感じます。

金属にガラスと陶器、さらに植物など、

それぞれの質感が見事ですね。

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作品「百合のある静物」

岩崎とめさん「時の流れ」奨励賞

赤い実の名前が浮かばないですが、鮮やかでリアルな絵です。

白く変化した姿もいいですね。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会
作品「時の流れ」

佐藤正一さん「晩秋」

アクリル画でしょうか。大変リアルでしょ。

水面に映る空との対比もいいですね。

大きな作品でしたので、『よく描いたなー』と感心した次第です。

洋画部門で入賞、第22回さぬき市美術展覧会
作品「晩秋」

三井重彰さん「裏庭に咲く」無監査

写真ではわからないかと思いますが、紫陽花の花が大変細密に描かれていました。

紫陽花は細かい花弁の集まった花ですが、それがきちんと表現されており、

さらに、葉っぱも1枚1枚が丁寧に表現されていました。

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作品「裏庭に咲く」

日本画部門

黒川敏行さん「ミニョン」教育長賞

本当に迫力のある作品でした。

ダントツに存在感がありました。

色も構図も素晴らしい!

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作品「ミニョン」

グラフィックデザイン

西山たかしさん「水模様」

グラフィックで目を惹かれたのはこの作品でした。

何よりも配色が好きです。都会的なイメージですね。

上下の水面の表現を変えていて、それぞれが美しいです。

なんか考えさせられる作品ではないでしょうか。

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作品「水模様」

最後に

表彰式では、賞状と副賞をいただきました。

副賞は金一封と「さぬきワイン(720ml)」でした。

副賞がない公募展も多いので、こんな気配りがあると嬉しいですね。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

下のページで私が参加した公募展について紹介しています。

是非とも、こちらからご覧ください。

風景画の公募展をご紹介

また、いろんなカテゴリーのページがありますので、ホーム画面にもお立ち寄りください。

ABOUT US
グランFgranf1765
第二の人生に入り、軽い仕事をしながら、風景画を描いて過ごしています。現役の時に絵画を始めてから早10年以上になります。シニアや予備軍の方々に絵画の楽しみを知っていただき、人生の楽しみを共有できればとブログを始めました。