”シニアが絵描きに”というテーマで書きました。
子供の頃に図工が得意だった人が、シニアで絵描きになった。
本当にそれだけ?と思われるかも。
だけどそんな人は多いですよ。実は私自身も。
まだまだ遅くありません。
絵画で生き生き、第二の人生をもっと楽しみませんか!
あなたもシニア絵描きになれる
「子供の頃、図工が得意だった」人、集まってー!^ ^
あなたは、絵描きなれる資格ありです。
絵描きになると、人生の楽しみが格段に増えます。
シニアやその予備軍の方はなおさらです。
やらない手はないですよ。
読み進めてもらうと、きっとあなたも絵描きに転身するはずです。
絵でシニアの辛さを克服
シニアの贅沢な辛さとは
シニアでも、いくらか蓄えがあって年金をもらい、まだまだ元気に暮らしている方はたくさんいます。
また、シニアで仕事をしていない方は、なんと言っても時間に余裕があリます。
若い人からは、「お金と健康と時間があるのだから、十分でしょ、辛いなんて贅沢だよ」と言われそうです。
しかし、数十年間にもなり得る第二の人生、本当にそれだけで幸福に生きれるのしょうか。
例えば、仕事一筋でバリバリとビッグな仕事をしてきた人の中には、定年退職して心にぽっかりと大きな穴が空いてしまい、うつ病を発症する方がおられると聞きます。
また一方、専業主婦の方でも、大変な思いをしながら子供らを立派に育ててきたのに、子供らが離れていき、大きな喪失感を抱くことがあるようです。
それは、超えるべき目標や責任感があったためで、それらが急になくなってしまうことは、大変辛いことです。
責任感の強い方はなおさらだと思います。
私事で恐縮ですが、私自身もそうでした。
(シングルマザーで子育てをしてきた、私の母もそうだったとのこと。)
私は定年退職後も、元の会社に再雇用で勤務したのですが、慣例に従っていっさいの重要な職務から外されたことで、一気に目標と責任感が失せてしまいました。
自分としてはその時は本当にうつ状態でしたが、他人から見れば幸せな人だなと思われていたかもしれません。
というのも、再雇用で年金受給年齢までの資金が確保でき、特に持病もなく、会社でも大切に扱ってくれていたのですから。
しかし、それでも先ほどの心の大きな隙間は全く埋まりませんでした。
そんな時、少し長い休暇が取れたため、じっくりとシニアの生き方・目標を考え直しました。
そして、絵を本格的にやろうと、休暇後すぐに退職を申し入れたのです。
資金面、健康面で悩んでおられる方にとっては、本当に贅沢な悩みかもしれません。
何卒、お許しください。
絵描きの喜びとは
私は会社を完全退職する際に、「これからは、絵描きとして生きよう」と決めました。
ただ、年金受給年齢までまだ数年あるし、社会と縁を保っておくことも大事と考え、軽い仕事を続けることにしました。あくまでも、絵のサイドビジネスとしてですが。(ありがたいことに拾ってくれる会社がありました。)
話は変わりますが、
私は、絵描きの最大の喜びは「もの作り」にあると思っています。
私は、元は建設会社のエンジニアでトンネル工事を専門にしていました。
安全かつ工期内に、所定の品質で、決められた予算内で工事を完成させることは、どんな工事でも大変なことです。
私自身も、工事中にトラブルや難関に遭遇して悩んだ経験が多々あります。
しかし、そんな時に助けてくれたのが「モノ作りの喜び」でした。
当時は、少しづつトンネルが前に向かって進んでいくことに、大変励まされたものです。
そして、トンネルが無事に貫通した時には、関係者全員で大きな喜びを味わいました。
なんとか腐らずに会社生活を続けられたのは、モノ作りのおかげです。
絵でも同じ喜びがあります。
下絵を描き、少しづつ色を重ねていき、思い描く完成に近づいていく、それは間違いなく絵描きの喜びです。
時には、思うようにいかずに腐る時もありますが、公募展で受賞したり、個展で誰かが自分の絵を気に入り、感動してくれた時は天にも登る思いです。
さらに、その絵を購入していただき、お部屋に大切に飾ってくれて、日常にちょっとした潤いを感じてくれたら、言うことなしなのです。
図工が得意だっただけで絵描きに
「シニアで絵描きになる」なんて宣言しましたが、私は、美大できちんと絵の勉強をしてきたわけではありません。
絵描き仲間の「いまいしょうじ」さんも一緒です。
少し、二人の画暦を紹介させていただきます。
いまいしょうじさんの例
今井さんは、大手の電気会社でSEや営業をしてきた方で、現在はカフェギャラリーでの二人展や公募展出品などの活動をしています。
子供の頃から漫画を描いており、将来は漫画家になろうと思っていたとのこと。
学校でも図工が得意で良い成績だったのですが、あるとき先生から自分の絵を批判(彼が言うには”けちょん、けちょんに”)されて、絵を描くことをやたようです。
しかし、大人になってホームページを始めた時に、そこに載せるイラストなどを描くようになり、絵を再開しました。
その頃すでに現在のような漫画チックな絵を描いてたとのこと。
やがて仕事と家庭で精一杯になり、再び絵を描くのをやめてしまいました。
しかし50代後半に「油絵をしっかりと学びたい」と一念発起、近所の絵画教室に通い始めました。
その後、絵を学び、経験を積んで、10年ほどになります。
現在は、グループ展や公募展で忙しく活動されています。
福家佳則の例
私は今井さんとは違って、特に絵を描くのをそれほど好きな子供ではありませんでした。
体育や音楽も苦手でした!
そんな子供でしたが、小学校の時に私の描いた絵が、ある日、新聞で紹介されたのです。
確か人物画でした。
それから図工が好きになり、勘違いかもしれませんが、自分は絵が得意なんだと思うようになったのです。
高校時代には絵でなく、映画が好きになりました。
大学は土木工学科でしたが、軽音楽をやったりして、芸術全般に親しんでいました。
当時は無謀にも映画制作の道に進みたいなんて思っていたものです。
そのため、建設会社入社が決まっても、芸術への想いが捨てられず、後ろ髪を引かれる気持ちでした。
だから、入社してすぐに会社の美術クラブに入りました。
本社勤務時代のほんの1年間でしたが、スケッチや油絵の基礎を知ってやや腕も上がりました。その後もしばらく絵を続けていました。
しかし、家庭を持ち、仕事が忙しくなり、いつしか絵を中断していました。
とはいえ、仕事で地元向けの広報紙を作ったり、現場に掲げる安全ポスターを作る時には、芸術好きの一面が生かされていました。
今井さんと一緒で、私も50代後半になったときに、絵を再開しました。
その理由は、こんなことです。
- 定年退職後のために、会社と離れた別の喜びを見つけておきたいと思った
(仕事は大変楽しかったのですが) - 東京勤務になって絵画を学べる機会があった
その後、もう10数年になり、これまでにいろんな学びや経験を経て現在に至ります。
私は現在は、主に個展やグループ展、web展で活動しています。
どうやって絵を学んだら良いのか
いつから学び始めるべきか
絵の巨匠になるならともかく、楽しんで絵を描くのなら、絵を始める年齢は遅くても問題ないです。
と言うのも、アメリカのグランマ・モーゼスという画家は、75歳から独学で絵を初めて、101歳まで絵を描き続けました。
それまでの絵の経験といえば、70代になって刺繍絵をしていたくらいでした。
モーゼスがどうやって油絵の描き方を学んだのかは知りません。
しかし、80歳の時にはニューヨークから来たアマチュア絵画収集家に認められ、広く世に知られることになります。
このように絵を始めるのは遅くても良いのです。
ただし、新しいことを学ぶ気力が残っているうちをお勧めします。
絵は、学びながら描かないと上手くなりませんし、学べば必ず上手くなります。
学びがあって初めて上達する喜びを知り、長く続けていけるのです。
帰せずして、今井さんも私も同様に50代後半から絵を描くこと、学ぶことを再開しました。
個人的には、まだ気力が残っているうちに、おおよそ道筋をつけておいた方が良いかと思っています。
そのほうが、シニアになってからの目標や道程を具体的に決めやすいからです。
絵を始める時に決めること
絵を始める時には、まず鉛筆スケッチから始めたら良いでしょう。
そこそこスケッチを描けるようになったら、画材とモティーフを決めて次のステップに進みましょう。
絵にはこんな種類があり、それぞれ画材が違います。
- 水彩画
- アクリル画
- 油彩画
- 日本画
- 色鉛筆画
- パステル画
- デジタルアート
どれにするかは、あなた次第です。
なので、鉛筆スケッチを学んでいる間に、netや絵画展などでさまざまな絵を見て、好きなタイプの絵がどの画材で描かれているかを調べてください。
画材の違いによって、それぞれの特徴が出ていますので、じっくりと鑑賞しましょう。
絵を鑑賞することは、良い勉強の一つでもあります。
そして、いよいよ画材を決める時には、慎重にすることをお勧めします。
というのも、画材はやや高額です。
なので画材を頻繁に変えると、それまでにかけてきたお金が無駄になるからです。
また、画材によって描き方が違うので、画材を変えると一から学び直す必要があります。
ただ、前向きなチャレンジなら、問題ないです。
水彩画、アクリル画、油彩画については、こちらで比較していますので、参考にしてください。
最近は、アクリル画を描く人が多いようです。
一方、モティーフにはこんなものがあります。
- 人物画
- 風景画
- 花や果物などの静物画
- 動物やペットの絵
- 抽象画
- 室内風景画
これらは、もっと細かく細分化できます。
例えば、風景でも「街の風景」、「自然の風景」、「海の風景」、「花畑」などなど。
ただし、最初から「街の風景」だけを描こうと決める必要はありません。
自分が好きなモティーフから始めて少し広げ、だんだんと収束していけば良いのです。
ただ、あれこれ描くよりも、ある程度絞った方が上達は早いでしょう。
どうやって学ぶのか
絵を学ぶ時、最初は絵画教室が良いでしょう。
絵の技量がある先生ならば、時々絵に加筆してくれ、うまく描けるようになります。(技量のない先生は論外です。)
ただし、絵画教室では普通、絵の理論的なことは教えてもらえません。
結局、先生を真似するしかないのです。
もっと上達したいなら、また個性的な絵を描きたいなら、画材や描き方のこと、構図や色彩、光と影などについて深く知り、自分の絵に生かしていく必要があります。
もし絵画教室で限界を感じたら、netで良い絵の先生を見つけて、もっと詳しく勉強しましょう。
最近は、youtube動画やweb記事でも勉強できます。
きっと、格段の進歩があるはずです。
私が、参加しているNACというコミュニティでは、先ほどのようなことをオンライン講座で理論的に教えてくれます。
参考までに黒沼大泰先生のホームページを載せておきます。
シニア絵描きの利点
私にとっての最大のメリットは、「朝から晩まで部屋にこもっていても、やることが尽きない」ことです。^ ^
ついつい余計なことを考えることもないし、うろうろと外を出歩いて家人のヒンシュクを買うこともありません。
絵を描いたり、ホームページに記事を書いたり、個展の準備をしたりと忙しい毎日です。
とはいえ忙しいだけでは、物足りないでしょうから、もう少し絵描きならではの喜びをご紹介します。
新たな仲間ができる
シニアになると、世間が格段に狭くなります。
私自身、身をもってその辛さを体験しました。
私のごく親しい友人もそうです。
彼は地方公務員でしたが、現役時代の知人・友人とは全く付き合っていません。
彼が今も付き合っているのは、ほんの一握りの気の置けない友人・知人だけです。
そして孫の世話を楽しみ(苦しみでもあり)に、元気にしています。
例え、現役時代に日本中いや世界中を飛び回っていた人でも、シニアになると付き合うのは身近で気の置けない友人や近くの知人だけになりがちです。
その点、絵を描いていると、いろんな場面で人と交流ができます。
また、それらの人々は同じ好みなので、話が合い、本当に楽しく時間を過ごせます。
絵画教室の中には、そんな出会いを大切にしてくれるところもあります。
また、絵をsnsに載せることで、過去の知人と再会したり、新たな絵画仲間との繋がりができます。
公募展で達成感
絵をやってると腕だめしをしたくなります。
そんな時には、公募展に出品してみましょう。
公募展は、日程が決まっているので、頑張って間に合わせる必要があります。
また、厳しい審査に備えて自分なりに最高のものを準備するため、画力アップにも繋がります。
入選、入賞すると、大きな喜びと大きな達成感を味わえます。
グループ展や個展で大きな喜び
ある程度、自分の絵に自信ができてきたら、グループ展や個展を開いて、絵を販売してみましょう。
もし1点でも買ってもらえたら、あなたは画家の仲間入りです。
冒頭でも述べましたが、「自分の絵が誰かに気に入られて購入され、大切にお部屋に飾られ、日常にちょっとした潤いを与える」
そんなことが、現実にあり得るのです。
私もこれまでに10作品を購入していただきました。
購入していただいた方から、「部屋に飾ったよ」と写真を送ってくれます。
グループ展や個展の喜びはそれだけではありません。
多くの方々が会場に来てくれ、自分の絵を前にしながら話ができることも喜びです。
例えば、滅多に会えない友人が思いがけず来てくれて若い頃の話をしたり、絵を好きで来てくれた見知らぬ人と絵画談義をしたりできるのです。
絵画教室を開ける
私は、人付き合いが苦手な方なので、今のところ絵画教室はやっていませんが、自分で絵画教室を開くと、また違った世界が見えるはずです。
最近では、オンラインの絵画教室や講座も多いです。
私も、いつか何かのきっかけで始めるかもしれません🤗
こんなふうに、絵画ではいろんな広がりがあります。
ただ、シニア絵描きになっても良いことばかりではありません。
人の作品が良く見えたり、腕の上がらない自分に悩むこともあります。
無理のない目標を持って一歩ずつ前に進んでいくことが、大切ですね。
最後に
私は、NAC(Next Art College)というコミュニティに所属しています。
そこでは、絵のことに関していろんな情報を発信してくれています。
例えば、
- 画材や描き方について
- ホームページの作り方について
- 個展の開き方について
- 絵画教室の運営について
- netでの絵の売り方について
興味のある方は、先ほどの黒沼さんに連絡を取ってください。
私事ですが、2024.9現在、昨年知り合った絵描き仲間と大阪で二人展を開催しています。
また、会期中に絵描き仲間と共に懇親会を開き、もう大賑わいでした。
参加者全員がNACで知り合った方々です。
絵描きさんたちとの絵画談義ー本当に楽しいですよ!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
なかなか目標通りに進まず悩むこともありますが、「モノ作りの喜び」を大事にして絵を続けていきたいと思っています。
第二の人生と絵画について、他にも書き留めています。
こちらのurlからのぞいてください。