”ヨーロッパの街並み”を描いた自作の風景画です。
油彩・アクリル・水彩画で構成しています。
各々の街が、独自の風土・文化を背景とした素敵な風景を持っています。
知人が「ヨーロッパの街はどこも同じね」なんて言っていましたが、決してそんなことはないです。
絵の出来・不出来はさておき、各地の風景を楽しんでいただくと幸いです。
「福家佳則」風景画作品集
”ヨーロッパの街並み”を描く
今回は、次の場所で構成しています。
- ロマンティック街道・ドイツ
- エディンバラ・イギリス
- リスボン・ポルトガル
- パリ・フランス
- イタリア南部
- コンスタンティン・アルジェリア
数枚ずつですが、各地の街並みの風景画を載せています。
コンスタンティンはヨーロッパの街ではないですが、地中海沿岸の街ということで、仲間に入れさせてもらいました。
ロマンティック街道・ドイツ
の街並み
日本画家・東山魁夷が好んだドイツ。大変素敵なところでした。
特に、ロマンティック街道と呼ばれる道にある、フランクフルト近郊の、ヴェルツブルクとローテンブルクの街並みを大変気に入りました。
ヴェルツブルクの街並み
ヴェルツブルクは第二次世界大戦の終戦間際に、イギリス空軍の激しい爆撃で大きな被害を受けました。
戦後、市街のいくつかの建物が再建されたため、現在は新旧の建物が共存する街並みとなっています。
そこを派手なトラムが走り抜ける。そんな姿に惹かれました。
日本ですと、車両の形や色は運行会社で統一されている場合が多いようですが、ここではいろんな形や色の電車が走っています。
私は、鉄ちゃんの中の、トラム鉄です。広島、高知、長崎などの街へ行くと、なぜかソワソワします。
ローテンブルクの街並み
ローテンブルクは中世の街並みがほぼ完璧な形で保存されており、「中世の宝石箱」と称されています。現在、12000人ほどが暮らしています。
ここの街並みは、驚くほどにロマンティックですが、実は第二次世界大戦でこの街の40%を失っているのです。
しかし、その後の大変なご努力により多くの建物が昔のままに再建されて、現在は中世そのままの佇まいを取り戻しています。
説明によると「古い壁のしみまで元どうりに復元されている」とのことで、その徹底ぶりに驚かされます。そのため、それを知るまでは、この街が再建された街とは全く気づきませんでした。
ローテンブルクのメインストリートはあまりにも素晴らしいので、あえて何気ない街角の風景を描きました。
エディンバラ・イギリス
の街並み
エディンバラはイギリス・スコットランドの首都です。
丘陵地にあるコンパクトな都市です。この街は中世の面影を残す旧市街とエレガントな新市街からなります。
旧市街は、先の戦争中に大きな被害を受けておらず、さらに部分的な改修も施されてきました。そのため、現在もご覧のような素敵な景色を楽しませてくれます。
この旧市街にも20000人ほどの人が暮らしています。
この風景は、エディンバラ・ウェイヴァリー駅から旧市街を眺めたものです。
エディンバラ駅のホームはこの直下にあります。
実は、私はほんの短期間ですが、イギリスの大学で絵画の勉強をした経験があります。夏季短期留学というやつです。
その際の休みを利用して、日帰りでエディンバラを訪問しました。
帰国後に、アクリル絵の具で描きました。
リスボン・ポルトガル
の街並み
リスボンは、13世紀にポルトガルの首都となり、大航海時代(15〜16世紀ごろ)に香料貿易で急速に発展した都市で、かってはその富の象徴である美しい建造物で街並みを形成していたようです。
しかし、リスボンは1755年に大地震に見舞われ、甚大な被害を受けました。
この地震に伴って、リスボンの町は、強い揺れ、大津波、大規模な火災に見舞われ、建造物のほとんどが破壊・焼き尽くされました。同様に、大量の書物、大航海時代の記録、世界から集められた貴重な美術品も失われました。
犠牲者は6~9 万人に及ぶと言われています。
そんな街ですが、その後、急速に再建されて、現在は素晴らしい街並みの姿を見せています。
リスボンの電車道
リスボンは丘の街ですが、トラムが走っています。これはアクリルで描いた初期の作品です。
リスボンのレストラン
最初は水彩で描いたのですが、物足りなくてアクリルで加筆しました。
入ろうかと逡巡しているおじさんが魅力的だったので絵にしました。
パリ・フランス
の街並み
アルジェリアに仕事で在籍した折に、何度かパリを訪れています。
パリは、かっては生活環境や衛生面が劣悪な都市でしたが、19世紀になって大規模な改造が図られています。
その際には都市機能だけでなく建物の景観にも十分に配慮したことから、パリは「世界の首都」と称賛されたそうです。
この絵は、セーヌ川の遊覧船から見た風景です。
アルジェリア在籍中に描いた、初期の作品です。
イタリア南部
の街並み
この絵はイタリア南部の世界遺産・洞窟住居群マテーラの近くで見かけた、ヒルタウンです。
私は、理由はわかりませんが、丘に密集して建てられた家屋になぜか惹かれます。
日本では長崎や神戸でこんな風景を見れるので、やっぱり長崎・神戸は大好きな街です。人々の温もりのようなものを感じるからでしょうか。理由は良くわかりません。
これは、油彩で描き、第6回瀬戸内大賞展に出品・入選した作品です。
コンスタンティン・アルジェリア
の街並み
仕事で北アフリカの国・アルジェリアのコンスタンティンに2年間滞在しました。
コンスタンティンはアルジェリアの北部、地中海から40kmほどの山岳地帯にあります。
コンスタンティンは峡谷の上にできた要塞都市です。そのため、街の周囲は非常にダイナミックな景観です。
ところで、私がこの街に着任した数日後に、「天然ガスプラントがテロの襲撃を受け、日本人10人を含め多くの人が殺害される」という大変悲惨な事件がおきました。
事件が発生したイナメナスは、我々の仕事場からかなり離れた場所ではありましたが、当時の治安状況の悪化を考慮し、会社から厳しい外出制限が課されました。そのため大変残念ながら、コンスタンティンなどの観光地やレストランを巡ることが、ほとんどできませんでした。
この絵は、コンスタンティンの旧市街から新市街を眺めた風景画です。仕事の関係で通りかかった時に撮影しておき、帰国後にアクリル絵の具で描きました。
最後に
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
これらの作品は、旅の風景とともにYoutubeにも投稿しています。
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また、ヨーロッパの歴史遺産を描いた作品を下のページに掲載しています。
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