ヨーロッパ”歴史遺産を描く”と題し、自作の風景画作品を掲載させていただきました。
ヨーロッパに息づく歴史・文化に魅せられ、絵にしました。
油絵とアクリル画、水彩画で構成しています。
稚拙な点にはご勘弁いただき、絵への想いだけでも感じでもらえれば光栄です。
「福家佳則」風景画作品集
ヨーロッパの”歴史遺産を描く”
ヨーロッパには、ご存知のように歴史ある建物が数多く残されています。
そして、古い建物を今も住居であったり、レストランやホテル、別荘などに利用して実際に住んでいます。
日本では、神社仏閣、教会等の宗教施設は別として、このような歴史ある建物は、観光用に展示だけしているところが多いのではないでしょうか。
私は、ヨーロッパを訪問する以前には「地震のない国だから、木造でなく頑丈な石造だから」と単純に思っていました。
しかし、ヨーロッパの古くからの街をあちこちと訪れてみて、私の考えの未熟さに気付かされました。
そのような所では、古い建物の外観変更を伴うような改築をせず、内装に若干手を入れる程度で利用しています。
例えば、背の高い建物でも小さなエレベーターしかなかったり、階段だけの場合もあります。
傷んだ古い建物を修繕・維持し、場合によっては新たに蘇らせ、多少不便でも若干の改装だけで住み続ける、こんなことは古い建物への熱い思い無しにできることではないだろうと痛感させられました。
東山魁夷の著書で、
ドイツ人の言葉『古い建物の無い町は、想い出の無い人間と同じである』を知りました。
ドイツに限らず、ヨーロッパ全体にこういった考えが浸透しているように感じます。
日本でも、神社や寺の場合には、檀家さんたちが共同で費用を捻出して改修したり、草刈りや掃除などをして維持管理をしています。これらも大変な努力だと思います。
思い出を大切にしたいものです。
ポルトガル・オビドス
首都リスボンから約90kmにある、城壁に囲まれた小さな村です。リスボンからバスで約1時間10分くらいでした。
人口800人ほどですが、現在も人が住んで歴史を受け継いでいます。村は長年、ポルトガルの王妃の直轄地として大切に美しい姿に維持されてきました。
ここを油彩で2枚描きました。
1枚目は周囲の城壁の上から見た風景です。赤い瓦屋根が気に入っています。
2枚目は、村内の風景です。ヨーロッパの日差しを表現してみました。
南フランス
南フランス地中海沿岸の地域は、とにかく素敵な場所が多いです。
マルセイユから、日帰りツアーがたくさんありますので、あちこちと巡ってください。
私もマルセイユに4度訪れています。
コートダジュール
コートダジュールとは、ニースからモナコあたりの海岸地帯を言います。
別荘地、保養地のイメージが強いですね。
実際、海岸にはたくさんの豪華クルーザが停泊しており、海の青さに彩を添えています。
今回は、エズ村というところを描きました。
エズ村
エズ村は山の頂上に張り付くように立つ村です。
ここには、かって敵の侵入を防いだ要塞があります。
そのため「鷺の巣村」と言う愛称で呼ばれています。
現在は、保養地、観光地となっています。石畳の街並みが大変美しい村です。
これは油彩で描いた小作品です。
リュベロン
ゴルド
ここは日本流に言うと城下町です。
空に浮かぶ町と称されるように、街がモンサンミッシェルのような山形の形状をしています。だから、その外観は素晴らしい景色です。
現在は古い建物を別荘やホテルとして利用したり、レストランにしています。
いわゆるフランスの高級別荘地とのこと。
アクリル絵の具で街角のレストランを描きました。
ボニュー
ボニューにある古い教会です。
淡い色の素焼き瓦が印象的です。
初期の水彩画作品です。
ドイツ・ローテンブルク
ローテンブルクは中世の街並みがほぼ完璧な形で保存されており、「中世の宝石箱」と称されています。現在、12000人ほどが暮らしています。
大変素敵な街ですが、第二次世界大戦で旧市街の40%を失いました。しかし、その後のご努力により多くの建物が昔のままに再建されて、中世そのままの佇まいを見せてくれます。
「古い壁のしみまで元どうりに復元されている」とのことで、その徹底ぶりに驚かされます。これを教えられるまでは、この街が再建された街とは全く気づきませんでした。
日本画家・東山魁夷もおとづれて絵を遺しています。
これも初期の作品です。最初は水彩で描きましたが、何かピンと来なくて、アクリルを重ねています。
フランス・オンフルール
フランス・ノルマンディーにある、かって大変繁栄した港町です。
セーヌ川の河口近くにあるため、パリと諸外国の貿易港でした。
現在、港の機能はもっと水深のある場所に移設されています。
ここの魅力はなんといってもノッポな建物群。今でも、レストランやホテルとして使われています。
当時は間口の広さで税金が決められたため、こんな建物が出来上がったようです。
地震がない国はなんでもありです。
とは言え、色合いといい、造形といい、惹かれます。
これは、初期の水彩画作品です。
友人が気に入ってくれたので、差し上げました。
イタリア・ベネティア
ベネチアは、多数の島々からなる町です。
これは本島の景色ですが、もう街全体が歴史遺産。
どこを切り取っても絵になる風景ばかりです。
この作品は、水彩絵の具で描いた作品にアルリル絵の具を加えたものです。
ベネチアは私の最もお気に入りの場所ですので、今後も描いていきたいと思っています。
最後に
ご覧いただき、ありがとうございました。
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