”個展での効果的な展示の仕方”というテーマを取り上げました。
個展での「見栄えする絵の展示の仕方」や「会場に用意しておくべきもの」をご存知でしょうか?
せっかくの個展挑戦、有意義で成果のあるものにしたいはずです。
プロの画家の意見を参考に、詳しく解説します。
個展の展示方法と用意するもの
このページでは、個展での「額縁の選び方」や「絵の飾り付け方」、「会場に用意しておくべきもの」について解説します。
別のページで個展の準備について解説しています。
こんな内容ですので、そちらにも目を通してください。
- 個展開催と画力の関係
- 会場探し
- 展示作品の揃え方
- チラシやポスターの作成
- 広報活動のやり方
個展での「絵の値段の付け方」、「接客やエピソード」などについては、あらためて別のページでご紹介しますのでお楽しみに!
額縁を準備する
あるプロ画家が次のように語っていました。
「何度も個展に出しても売れなかった作品が、額縁を変えた途端に売れたことがある」
絵は額縁を含めて一つの作品です。
額縁にも注意を払いましょう。
額縁を選ぶ
絵の支持体によって額縁のタイプが違っています。
詳しくはこちらで!
油彩やアクリル作品は、ゴールドとシルバーを主体にしたら間違いないようです。
小作品はカラー額にして少し遊んで見ても良いです。
自分だけで選ぶと偏ってしまうので、額縁屋さんに絵を持参して選んでもらうのも手です。
ところで、
額のセンスを育てるには、「他の人の展示を参考にすべき」と教わりました。
個展に行かれた際には、絵だけ見ないで、額も見るようにしましょう。
結構参考になりますよ。
黄袋(キブクロ)
黄袋は額縁をすっぽりと収められる布袋です。
額入りの作品をこれに収めて、お渡しします。
Netの額縁店では、額の大きさを入力すると作ってもらえます。
高値で売れるようになってから揃えてもいいと思います。
箱
額を入れる箱には、段ボール製の「かぶせ箱」と「挿し箱」(さしはこ)があります。
通常、額を買うと「かぶせ箱」に入れて、渡してくれます。
初めのうちは、作品をこれに入れてお渡しすれば良いでしょう。
一方、何枚も絵を買うコレクターさんには、出し入れがしやすい「挿し箱」が喜ばれます。
「挿し箱」には箱の横に蓋がついており、そこから額を出し入れできます。
やはり、額縁屋さんで作ってもらえます。
<<額のタカハシより>>
展示の準備
作品裏面と箱の側面に、「作品名、制作年、作品の種別(油彩など)」を書いたシールを貼っておきましょう。
お客様にお渡しする際にも、そのままにしておきます。
ただ、シールは「貼って剥がせる」タイプのシールが良いです。嫌なら剥がして貰えばいいので。
また作家の側は、額の転用ができますし。
剥がせないシールだと、剥がす時に額や箱を傷つけてしまいます。
飾り付けのポイント
作品数や飾り付け方は、
- 会場側の考え(ギャラリー側の都合で制約あり)
- 会場の広さと形態
- 絵を設置する設備(ピクチャーレールなど)
- 出品したい作品の数とサイズ
などによって変わってきます。
事前に「会場設備」や「会場側の考え」を、確認してから決めましょう。
ごちゃごちゃした展示になると、作品の価値を落としかねないので、十分に注意しましょう。
ピクチャーレールで壁に吊り下げ
ピクチャーレールがついている会場では、吊り下げれば良いので楽ですね。
会場を決める時に確認するようにしましょう。
ピクチャーレールとは、天井付近にカーテンレール状のものが取り付けてあり、それに絵を吊り下げるワイヤーと金具が多数ぶら下がっているものです。
これがあると高さも自由に設置できます。
なお壁に絵をかける場合には、基本的に「額のセンター=目の高さ」です
大きめの作品は、少し高めに設置し、見上げる感じにした方が見栄えします。
下は実際の私の展示計画です。
「花のコーナー」と「街のコーナー」を別々に飾りましたので、それぞれ1段に配置しています。
会場の広さによりますが、できれば余裕を持って作品を配置しましょう。
また、上下2段、3段にも配置できますが、叩き売りのように見えがちなので、注意しましょう。
ピクチャーレールについては、こちらをご覧ください。
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机の上に並べる
F4以下のような小さい作品は、下の写真のように机上に並べても良いです。
寝かせる場合には、机上に作品をベッタリと置かないで、噛ませものをして斜めに設置してください。
また、卓上スタンドを利用するのもありです。
卓上スタンドは100均のダイソーなどでも取り扱っています。
なお、作品を購入される方が、壁に設置できないとおっしゃる場合には、卓上スタンドを勧めてあげると喜ばれます。
イーゼルの上に置く
イーゼルにのせて展示しても良いです。
Netをググると安価なイーゼルが見つかるはずです。
ただ場所をとるので、全ての作品の展示には使えないです。ワンポイントですね。
キャプションなどの添付
絵に説明文などを並べて配置しておくと、観る人の関心をさらに高めることができます。
私は、プロの指導に従って、作品の近くにこんなものを添付しました。
- 自己紹介や訪問御礼文
- 描き方の説明文
- 作品のキャプション
- 作品購入方法
これらを発泡スチロールのボードに貼って、壁に両面テープで貼り付けました。
発泡スチロールボードはホームセンターで買ったものです。
両面テープで壁に取り付けることについては、事前に会場責任者の許可を得ています。
発泡スチロールボードには、ピタパネと言って表面の紙を剥がすとすぐに貼れるものもあるとのこと。
自己紹介や訪問御礼文
描き方の説明文
私は、こんなものを作成してみました。
少し細かすぎたかもしれません。
作品のキャプション
作品のキャプションには次のような内容を盛り込みます。
価格を書くのは個展初心者にとって抵抗がありますが、販売品だと分かってもらえるために必ず記載しておきましょう。
サイズはポストカード大にして、こんな内容を記載しておきました。
- 作品タイトル
- 技法とサイズ
- 説明文
- 価格
- 制作年など
購入方法について
会場に本人が常駐できない場合には、購入方法についても同様に制作して所々に貼り付けておきましょう。
個展会場に準備したいもの
私は、次のような品を用意し、会場にテーブルを置いてその上に並べました。
- 芳名録
- 感想などを記入できるノート
- 訪問御礼のハガキ
- 名刺
- 購入の仕方
- チラシ
チラシ、ポストカード、名刺は百均でスタンドを購入しました。
芳名録とノート
芳名録は、個展終了後に「来場御礼」と「次回の個展の案内」に使用しますので、
設置しておきましょう。
訪問御礼のハガキ・名刺
チラシ
最後に
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回はここまでにさせてもらいます。
次回は、「絵の値段の付け方」、「接客やエピソード」などについて解説します。
最後になりますが、
このように、他にも「個展・グループ展」について取り上げています。
是非とも、こちらから確認してください。
また、いろんなカテゴリーのページがありますので、ホーム画面にも是非ともお立ち寄りください。