”鉛筆デッサンの道具と使い方”についてご存知ですか?
デッサンは、初心者でも鉛筆1本、消しゴムと紙があれば描けますが、『もっと上手くなるには!上級者はどうしてるのか!』と悩んでいませんか。
ここでは鉛筆デッサンに必要な道具と正しい使い方について解説します。
デッサンに必要な道具
と正しい使い方
デッサンを描くものには、鉛筆、木炭、コンテ、パステル、チョーク、ペンなど様々なものがありますが、ここでは最も良く使われている鉛筆デッサンについて取り上げます。
道具と使い方を解説
デッサンの鉛筆
鉛筆の芯は黒煙と粘土を適度な配合を混ぜて焼成したものです。
デッサンで使用するのは6B~6Hです。
6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、6H
濃い(柔らかい)⇄ 薄い(硬い)
デッサンには、三菱ユニ鉛筆が良く使われています。
上記の全種類そろえておくのが望ましいですが、結構なお値段なので、最初は6Bから1本飛ばしくらいで始め、少しずつ追加しても良いでしょう。
絵にもよりますが、通常2Bか3Bくらいで描き始めます。
いきなり硬い鉛筆で描くと消せないので、柔らかい鉛筆でまず形をとっていきます。
鉛筆はカッタナイフを使って、長く芯を出してとがらせて使います。
硬い鉛筆は紙やすりを使って先を尖らせます。
線を描く時には鉛筆を立てて芯の先を使います。
影などを描く時には、寝かせて芯の腹で描きます。
鉛筆が短くなってくると描きづらいので、鉛筆ホルダーを使います。
ホルダーは2~3本、用意しておいた方が良いでしょう。
物を大事に使いましょう。🤗
(左)先を尖らせた鉛筆・鉛筆ホルダー・鉛筆(三菱ユニ)・さっ筆・練り消し、消しゴム(右)
消しゴム、練り消し
学生時代に使ったプラスティック消しゴムは完全に消し去るときに使います。
練り消しは、主にほんの少しだけ明るくしたいなどの微調整に役立ちます。
鉛筆の粉を吸い取る感じです。
柔らかい鉛筆で描いた場合には、練り消しでも消し去ることができます。
デッサンでは練り消しを使うことが多いです。
練り消しはこんな風に使います。
1. 使いやすい大きさにちぎる
2. 指でもみ柔らかくする
3. 消しやすい形に整える
4. とんとんと叩くようにして、練り消しに鉛筆の粉を定着させる
デッサンでは、何度も描いたり消したりすることがあるので、練り消しを使うと紙を痛めなくてすみます。
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ガーゼ
デッサンにガーゼ? 不釣り合いですが、大事な道具の一つです。
凸凹した画用紙に鉛筆で描くと、凸のところにしか鉛筆が乗らないので、ざらついた質感になります。
そこで、ガーゼでその部分を擦って鉛筆の粉を凹の部分にも広げて定着させます。
そうすると鈍いグレーになります。下の⑧の絵を参考にしてください。
布の柔らかい質感や、反射した弱い光を表現するのに使います。
さっ筆(サッピツ)
さっ筆は紙などを巻いて鉛筆状にしたものです。
ガーゼの代用品です。さっ筆はピンポイントで擦り込みたい時に使います。
ガーゼですと、細かい絵では他の部分まで触ってしまいがちですので、代わりにさっ筆を使います。
さっ筆の先が広がってくると、カッタで鉛筆と同じように削って尖らします。
デスケル(デッサンスケール)
構図を決める時や、形を合わせる時に使います。
デスケルには、Bサイズ、Fサイズなどがありますので、画用紙のサイズと同じにすると使い安いです。
目からの距離を一定にしないと大きさのバランスが狂ってしまいますので、注意が必要です。
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マスキングテープ
ここでいうマスキングテープは絵画用の薄茶色・半透明のテープです。最近流行のカラフルなものではありません。
幅は、9mm、12mm、15mm、24mm、50mmがあるようです。
細幅とやや広幅の2種類くらい用意しておくと便利です。
貼っておいても、紙を痛めずに剥がせますので、絵を描く人には何かと重宝するアイテムです。
描きたくない部分にマスキングテープを貼り、余計な部分に鉛筆がのらないようにします。
スケッチブック、画用紙
スケッチブックにはサイズや紙質によって様々な種類があります。ある程度慣れてくると、画用紙の質が大事になって来ます。
サイズは初心者ですとF4かF6が良いでしょう。
紙の表面が、ツルツルしたものやザラザラしたものがあります。必ず画材店へ行って紙の表面を触ってみてください。
線を大事にしたい絵には、ツルツルの紙、ガーゼでぼかしながら描く絵にはザラザラの紙が向いています。お好みで選んでください。
下の絵の内、⑥「人物像」はツルツルの紙に、⑦「犬の絵」と⑧「花の絵」はザラザラの紙に描いています。
1冊だけなら、最初は中目か細目を選んでおくと良いでしょう。
フィクサチフ
鉛筆の粉は紙に固着してないので、描いている途中に手につくことがありますよね。
鉛筆デッサンの場合、完成後にそのまま保存すると粉が取れてしまいます。
完成したら、フィクサチフ(スプレーで液を吹きかけて)で絵を定着させておきます。
しかし、フィクサチフを制作途中で使用しないでください。気に入らないところが見つかっても、消しゴムでは消せなくなります。
フィクサチフを強く吹きかけると鉛筆の粉が飛ばされるので、最初は遠くから広い範囲に吹きかけましょう。2回、一回りする程度で大丈夫です。
モティーフの選び方
絵画教室で教わった時の絵を載せておきます。モチーフを選ぶ時に参考にしてください。上から下に進めていきました。
当然ですが、簡単なものから複雑なものに、それが出来たら形だけでなく質感もという風に進んでみてください。
最後に
デッサンでは、何度も消して修正しても、決して恥ずかしいことではありません。
描き進めながら、不自然なところに気づいたらどんどん描き直していいんです。それが、上達への近道です。
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